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2015年12月10日 木曜日

海外と日本の矯正治療に対する意識度調査

前回は日本に住む外国人から見た日本人の歯並びについて書きましたが、今回は、海外と日本の矯正治療に対する意識の違いが判る調査結果です。


今回ご紹介する調査結果は、ニューヨーク、上海、東京で、歯並びが悪い方を対象にしたもので、歯列矯正治療を受けたか、というシンプルな質問です。

■「あなたは歯列矯正治療を受けたいですか?」

①ニューヨーク Yes=79.3%

②上海  Yes=85.3%

③東京  Yes=54.2%


ニューヨーク、上海では約8割の方が矯正治療を希望されているのに対して、日本人はわずか半分という調査結果です。

またニューヨークと日本の調査ですが、矯正治療経験者の割合は、ニューヨークで約半数の方が矯正治療経験ありに対し、日本は21.3%という結果もありました。


歯並びの悪い方の割合は出ていませんでしたが、日本人は比較的顎が小さく、叢生(デコボコ・八重歯)になりやすく、また上顎前突(出っ歯)や下顎前突(反対咬合、受け口)といった難症例が多いといわれています。それにも関わらず矯正治療を受けたいと思っている人がとても少ないということに驚きました。

断片的な意識調査の為、原因などを明確にすることは難しいのですが、一つは文化的な違いもあるのかと思います。アメリカでは歯並びが一つのステータスといわれていますし、以前ここにも書いた通り英語の発音の問題もあります。それに対し、日本人は笑う時など口元を隠す文化が根付いてきています。しかし日本のこういった文化のおかげで、見えない裏側矯正など審美の面が発展してきたということもあります。実は見えない裏側矯正(舌側矯正)は日本の先生が開発し、治療方法を確立してきました。


少し話がそれてしまいましたが、矯正治療が必要な方が矯正治療を受けることに対して懸念していることがあれば、ぜひ矯正専門医に相談していただきたく思います。裏側矯正で治療することも出来ますし、これまでここに書いてきた歯並びと健康の問題を考えると、早い段階で歯列矯正を受けたほうが良い場合も多々あります。

まだまだ意識調査で見てみると海外と比べて日本は遅れている現実がありますが、一人でも多くの方が、納得のいく治療方法で素敵な歯並びを手に入れてもらいたいと思います。



投稿者 もも矯正歯科