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2016年8月 3日 水曜日

智歯(親知らず)について

今日は智歯(親知らず)について書いてみようと思います。


親知らずはみなさんご存知ですよね。実際生えている人もいれば、最近では歯茎に埋まったままで出てきていないという方も多くいらっしゃいます。

この親知らずのことを正式には「智歯(ちし)」あるいは「第三大臼歯」と呼びます。この親知らずに関する歯並びへの影響は矯正専門医の間でも様々な意見があり、抜くべきかどうかという判断はとても難しいです。

しっかりと診断したうえで残すべきか抜歯すべきかを慎重に判断しますが、抜く可能性が高いのは以下の通りです。

①炎症や齲蝕(虫歯)の原因になる場合

親知らずも他の歯と同様、正常であればまっすぐに生えてくるものです。しかし食生活の変化などから現代人は顎が小さくなってきていて、親知らずが正常に生えるスペースがないことで問題が起きてきます。横を向いていたり、斜めに生えてくるという方が多いのはこのためです。大臼歯などの奥歯はただでさえ食べ物が残りやすいのですが、斜めや横向きに親知らずが生えてきた場合は更に歯ブラシが届かずに炎症や虫歯の原因になってしまいます。


②第二大臼歯の遠心(後方)移動が必要な場合

矯正治療において綺麗に歯を並べるためのスペースを確保する必要がある場合というのは大変多く、そのスペースを確保する際に第二大臼歯を後方へ移動するという治療が必要になる場合があります。叢生(乱ぐい歯、八重歯)などはこのスペースがないことでデコボコになっているため、抜歯してスペースを作ることもできますし、このように第二大臼歯を後方移動することでスペースを確保する場合もあります。第二大臼歯を後方へ移動する場合、第三大臼歯に当たる親知らずが邪魔になってしまうことがあり、抜歯するという可能性がでます。


親知らずが歯並びを悪くする原因になっているというケースももちろんありますが、必ずしもそうとも限らないという意見もあります。大切なのは親知らずは抜歯するものと決めつけるのではなく、やはりしっかりと診断をしたうえで判断することだと思っています。できる限り非抜歯の治療をするためにも正確に診断、治療を提供していければと思っております。 


投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

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