スタッフブログ

2014年9月26日 金曜日

デーモンシステムだと非抜歯か?

前回に引き続き、今回もデーモンシステム(デイモンシステム)に関連したコラムを書いてみようと思います。


今回はデーモンシステムだと非抜歯に出来るのか?という疑問についてお答えします。インターネットでも「非抜歯」や「デーモンシステムで非抜歯矯正」という情報をよく見かけます。

もも矯正歯科の答えとしては「必ずしも非抜歯とは言い切れないが、非抜歯の可能性は上がる」ということだと思います。

そもそも、デーモンシステムだと非抜歯に出来るというのはどこから来たかと言うと、アーチフォームが広いという特徴からきています。アーチフォームというのは、患者さんの歯の並び方のことを指し、それぞれの矯正医が正しいと考えるアーチフォームをゴールとして持っています。

デーモンシステムのアーチフォームは、患者さん特有の筋肉のバランスから、それぞれ患者さんごとのアーチフォームが形成されるという考え方をしています。そのため、「これ」というアーチフォームが存在するわけではありません。患者さんの筋肉による歯の動きをサポートする為にブラケットとワイヤーが存在するという順番なのでアーチフォームがその筋肉の影響をベストに伝える少し広めのアーチを持っています。
通常よりも広めのワイヤーを使い矯正治療をするということから、アーチが広くなり、スペースが出来て、抜歯しないで歯を並べることが出来る、ということでデーモンシステムは非抜歯だという話になるわけです。



しかし、上に書いた通り、患者さんの筋肉のバランスが歯を並べるのに影響するということから、患者さんによってはアーチがそれほど広がらない場合や、そもそも歯槽骨(シソウコツ)という歯を支えている部分の広さに限界がある場合などはアーチを広げるのにも限界があるため100%非抜歯にするということは出来ません。


始めから決まったアーチフォームにするやり方と比べて非抜歯にしやすくなる部分がありますが、デーモンシステムだから非抜歯ということは言いきれないと思います。
もちろん、もも矯正歯科では出来る限り非抜歯での矯正治療を行えるよう、個々の患者さんにとってベストな状態を確認したうえで矯正治療を開始しますので、少しでも分からないことがあれば、いくらでも相談して頂ければと思います。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

2014年9月18日 木曜日

デーモンシステム(デイモンシステム)について

最近インターネットでもデーモンシステムという矯正治療のやり方に関する情報が、増えてきました。当医院でも「デーモンシステムで出来ますか?」という電話が来ることがあります。


今回はこのデーモンシステムについて少し書いてみます。


インターネットを見てみると、「歯を抜かないデーモンシステム」や「治療期間が短いデーモンシステム」など色々と書いてありますが、100%そういった情報が正しいとは言い切れないかと思います。というのも患者さんの歯並びの状態は様々で、必ずしも「歯を抜かない」というのが患者さんにとってのベストな治療ではない場合もあるからです。

それでも従来の矯正治療と比べて素晴らしい部分はたくさんありますので、もも矯正歯科でもデーモンシステムを使用することがあります。


もともとデーモンシステムと言うのはアメリカで生まれた矯正治療の仕方で、とても弱い力で治療を行うことが出来るというのが最大の特徴の一つです。

従来は、歯に付けるブラケットという矯正装置にワイヤーをしっかりと固定して力を加えていくというやり方をしていました。このデーモンシステムは、"セルフライゲーション"というやり方で、ブラケットとワイヤーを固定することはありません。
これまでの研究で、弱い力でも十分に歯を動かすことが出来るということがわかりました。更に歯茎の中にある毛細血管に負担をかけない方が、歯根吸収の可能性を下げることにもつながることが分かってきました。結紮(けっさつ):ブラケットとワイヤーを固定するやり方、では歯根吸収するというわけではありませんが、それなりの経験と技術が必要になります。


強く押さえつけることがない分、患者さんにとっての痛みが軽減する可能性も出てきていて、全く痛みがないということはありませんが、「想像していたほど痛くない」という患者さんが多くいるのが現状です。

また市場に出ているセルフライゲーションのブラケットはデーモンシステムの他にもいくつかあります。もも矯正歯科でデーモンシステムを採用しているのは、完全に審美(白い)ブラケットだからというものあります。今のところ真っ白なセルフライゲーションブラケットはデーモンシステムだけのようです。


色々なやり方があるのが矯正治療ですが、デーモンシステムの特徴としては、弱い力で歯並びを治す、とういのが一つ大きなメリットだと思います。それ以外でも色々とありますが、またの機会に書いていきたいと思います。

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2014年9月 4日 木曜日

裏側(舌側)矯正と虫歯の関係

今回の矯正コラムテーマは「裏側矯正と虫歯の関係」についてです。

裏側矯正だと虫歯になり易いのではという質問を受けることがよくあります。実際ブラケットがある分歯磨きには慣れが必要になる為、虫歯になる可能性は高くなるかもしれません。

しかし「裏側だから」虫歯になり易いということは一概に言えないと思います。


表側矯正と裏側矯正の違いで説明してみます。

表側矯正は皆さんがイメージされるように、鏡を見ながら歯磨きが出来るので、「直接見える」というのがメリットです。逆に裏側矯正は直接見ることがなかなか出来ないので、歯磨きは難しく感じるかもしれません。

しかし歯の裏側というのは、矯正装置とその周囲が表側矯正と比べて空気に触れにくいため、常に唾液による「自浄効果」というのが得られます。常に唾液があることで、歯の表面のPHが低くなりにくいのですね。この唾液の効果により虫歯になりにくい側面もあるのが裏側矯正です。


ただし、安心はできません。虫歯にはなりにくいのですが、歯磨きが難しい分、歯肉炎にはなりやすいといえます。その為表側矯正でも裏側矯正でも、ブラッシングというのはとても大切になります。マウスピース矯正のように取り外し出来るものであってもとても大切です。


裏側矯正だから虫歯になり易いということはありませんが、虫歯にならず出来る限り短い期間で矯正治療が終われるように、もも矯正歯科では歯磨きのアドバイスや専用のブラッシングツールもお渡ししています。気になることがあればいつでも相談して頂ければと思います。

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2014年9月 1日 月曜日

歯並びと英語の発音について

今回は前回に引き続き、発音に関するコラムを書いてみます。

前回は裏側矯正と発音の難しさに関する内容でしたが、今日は「歯並びと英語の発音について」です。


アメリカでは日本と比べて約10倍近くの矯正治療患者がいると言われています。人口は2倍ほどしかありませんが、矯正を受ける人は10倍もいるのですね。その理由は様々あるようなのですが、一つの大きな要因として「英語の発音」というのが関連しているそうです。

英語の発音には日本語に無い音があります。「th」や「z」など色々ありますが、歯並びが悪いとこれらの音を出すときに空気が抜け過ぎてしまい、うまく発音出来ません。オープンバイトと呼ばれる症例(前歯が噛み合わず開いてしまっていて、奥歯だけで噛んでいる状態)では特に「th」を正しく発音することが出来ません。

そういえば大森近辺でも品川が近いせいか外国の方が増えてきましたが、確かに歯並びが悪い人はあまり見ません。


近年、小学生でも英語コミュニケーションを勉強するようになったり、留学する学生さんであったり、海外転勤する方がどんどん増えてきています。英語に触れる機会というのはこれからもどんどん増えてくるのではないでしょうか?

そういったこともあり、留学や転勤を控えている方からの問い合わせも増えてきています。矯正治療をする理由として英語の発音というのはとても大きなポイントになりそうです。


もも矯正歯科では留学を控えた方や、転勤を控えた方の矯正治療相談を受け付けています。海外へ行くまでの期間に治療が終了出来るのかなど、気になることがあればいつでもご連絡頂ければと思います。

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