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2014年12月10日 水曜日

受け口について

今日は「受け口」に関してのコラムを書いてみます。出っ歯と同じく受け口はとても日本人に多い症例です。矯正の言葉では「反対咬合(はんたいこうごう)」「三級症例(さんきゅうしょうれい)」と言い、本来上あごの方が前に出ているものが、下あごの方が前に出てしまっている状態を指します。


受け口は見た目にも分かり易いので、気にされて来院される患者さんも多いのですが、実は見た目だけではなく、様々な歯のトラブルにもつながってきていることが分かってきています。


今年のワールドデンタルショー(歯科医師の学会の一つ)や、厚労省からの発表にもありましたが、「受け口の患者さんで8020運動の達成者はいなかった」というデータが発表されました。


8020運動というのは、80歳まで自分の歯を20本残そうという運動で、今回の調査で受け口の患者さんが自分の歯を残すことがいかに難しいかということを物語っています。受け口をそのままにすることで歯磨きの難しさなどから歯周病になってしまったり、咬み合わせの問題から奥歯を早く失ってしまったり、様々な弊害へつながっていくことが発表にありました。


もも矯正歯科に来られる多くの受け口の患者さんは、見た目の改善を求めて来院されますが、見た目以上に「歯を残す」という視点で考えると矯正治療をすべき状態であることが分かってきます。
その為、子供のころから出来る限り顎の成長を促しながら矯正治療をすることがとても大切になってきます。
咬み合わせを治さずに成長することで、将来外科矯正が必要になってしまう場合も少なくありません。

見た目だけでなく、長く自分の歯を大切にしていくという視点でも矯正治療を考えていきたいものですね。

投稿者 もも矯正歯科