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2014年11月27日 木曜日

睡眠時無呼吸症候群

今日は矯正治療と一見関わりの無さそうな睡眠時無呼吸症候群と歯並びの関係に関してコラムを書いてみようと思います。

睡眠時無呼吸症候群は少し前に居眠り運転の原因として注目を集めましたが、呼吸の通り道となる上気道がふさがり、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまうという病気です。

その原因となるものは様々あるようですが、そのうちの一つに歯並びも影響している可能性があります。歯並びというよりも咬み合わせの方になるかと思いますが、下顎後退症(下顎が小さく後ろに下がってしまっている症状)がその原因の一つとして考えられ始めています。

MBTという歯科矯正の一つの考え方、学会がありますが、そのグローバルミーティングでも南米チリの矯正専門医が耳鼻口腔科医、内科医、口腔外科医とチームを組んで無呼吸症候群患者の治療を行った発表をされたそうです。この治療は下顎の前方移動手術を矯正歯科治療と合わせて行い、無呼吸症候群を改善していくというものです。

また、子供の治療で上顎急速拡大という治療がありますが、これにより鼻腔・上気道が大きくなるという報告があり、無呼吸症候群の予防としても大変意味があります。


一昔前までは矯正治療と言うと歯並びを綺麗に並べるだけというイメージが強かったのですが、近年は顎全体のバランスを診たり、上に書いたように顔全体を含めた治療を行うようになってきました。


こういった視点が広がることで、歯並びと様々な病気の因果関係が見えてくる場合もあり、矯正治療をする価値が広がってきました。


全ての無呼吸症候群の原因が咬み合わせからきていると言い切れるわけではありませんが、矯正治療をすることで鼻呼吸が出来るようになったというような体感話は色々なところで耳にします。歯並び以外の感動も含めて患者さんの喜びにつながればと思います。

投稿者 もも矯正歯科