症例ブログ

2014年11月17日 月曜日

身体のコンプレックス 「歯」が第一位

今年朝日新聞デジタルに面白いアンケート結果が載っていましたのでご紹介します。

表題にもありますが、「身体の部位でコンプレックスを感じるのはどこですか?」というアンケートを男女1744名に行った結果、第一位が「歯」だったそうです。

順位を見てみると
1位:歯
2位:頭髪
3位:お腹
4位:足
5位:鼻
6位:目
7位:胸
8位:眉毛、お尻
10位:体毛

だそうです。
第一位を獲得した「歯」と答えた人は約3分の1にあたる573名もいらっしゃったそうです。

最近では整形外科と矯正歯科医がタイアップしてトータル美容としての矯正を行っているところも出てきていますが、歯に関しての意識がとても高いことに驚かされました。

更に「歯」と答えた理由としては、歯並び、歯の色、虫歯などが多く、それが原因で笑顔を見せることが出来ないといった方が多いようです。

実際、もも矯正歯科に来られる患者さんの中には美容という観点から考えて歯並びを治したいという方も多くいらっしゃいますが、子供に関しては虫歯になりにくい綺麗な歯並びにしてほしいという要望も多く受けます。

私ども矯正専門医としては、美容という観点だけでなく、虫歯や咬み合わせを含めた健康の観点も大切に治療を行っていきたいと思いますし、こういったコンプレックスを解決することで心から喜ばれる矯正治療を提供していきたいと常に考えています。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

2014年11月10日 月曜日

大人の矯正

もも矯正歯科には大人の患者さんも多く来られます。
今日は子供の矯正と大人の矯正に関してのコラムを書いてみます。


子供のうちに矯正をした方が良いということをよく耳にしますが、大人になってからの矯正は手遅れというわけではありません。子供の矯正は顎の成長を促しながらの矯正治療が出来る為、歯を並べるスペースを確保しやすく、抜歯の可能性を下げることは出来ます。そのため子供のうちに矯正をした方が良いという話が良く出るわけです。

しかし大人の矯正だからといって必ずしも抜歯をしなくてはいけないというわけでもありません。子供の矯正ほどのスペース確保は出来ませんが、もも矯正歯科で使っているデーモンシステム(デイモンシステム)など、アーチフォーム(歯の並び)を広げたり、矯正用スクリュー(矯正用インプラント)を使って歯列全体を後方へ移動することで非抜歯に出来る場合も多々あります。
また、真ん中の歯を抜く代わりに親知らずの歯を並べて、永久歯の本数を減らさないで治療をすることもあります。

また、顎の成長からの矯正を考えると子供の矯正の方がメリットはありそうですが、別な角度から考えると大人の矯正のメリットも多々あります。

その中の一つが患者さんの意識の高さです。矯正治療の中にはブラケットを付けてワイヤーで歯を並べるというだけでなく、顎間ゴムや矯正治療後の保定装置期間など患者さん自身の協力が必要になるものがあります。それぞれの役割はまた別の機会に書きたいと思いますが、とても大切な部分です。

小児矯正と違い、ご両親に連れられて矯正治療を始めたというわけではないので、そういった治療に対して主体的に臨むというのは大人の矯正のメリットだと思います。


こどもの矯正にしても大人の矯正にしてもドクターと患者さんのコミュニケーションはとても大切になってきます。それぞれの良いところを活かしていくためにもしっかりと納得した状態で矯正治療を安心して受けられるよう日々考えています。何か歯並びで気になることがありましたらいつでもご連絡頂ければと思います。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

2014年10月27日 月曜日

先端技術の矯正用アーチワイヤー

矯正治療を始める前に、多くの患者さんが痛みに関して懸念されています。今回は気にされる方の多い「痛み」に関して矯正材料の観点からコラムを書いてみます。


歯を動かすにはブラケットと呼ばれる矯正装置を歯に付けます。そしてブラケットにアーチワイヤーを通します。ブラケットとワイヤーをゴムや結紮線(細い針金のようなもの)で固定するやり方と、シャッター構造のブラケットを使用するセルフライゲーションと呼ばれるやり方があります。セルフライゲーションは以前デーモンシステムの紹介で説明しましたが、ブラケットとワイヤーを強く抑えることがないため、弱い力で治療を進めることが出来ます。

アーチワイヤーは並んだ歯列の形をした形状記憶金属の為、凸凹に並んでいる歯は元に戻ろうとするアーチワイヤーに引っ張られて並んでいきます。


これが矯正治療の基本的な歯の並べ方ですが、今日はこのアーチワイヤーに少し注目していきたいと思います。

一昔前まではこのワイヤーがステンレススチールで出来ていたため、かなり強い力が歯に加わっていました。また、技術的にも細くすることが難しく、どうしても痛みを伴う治療になっていました。材質的にも、技術的にもどうしても力が強く加わってしまうため、矯正治療は痛いというイメージにつながりました。


近年になり材質的にナイタイと呼ばれるチタンとニオビウム合金の材質が産まれました。これはNASAなど宇宙工学の分野で発達した金属で、形状記憶のレベルはもちろん、とても弱い力で元に戻ろうとする性質があります。

これを技術的に約0.3mm近くまで細くしたのが最新の矯正治療に使われるようになりました。もも矯正歯科で使用しているワイヤーは0.013インチあるいは0.014インチから治療が始まりますので、約0.33~0.36mmという細さです。


矯正治療は弱い力でも十分に治せるばかりか、安全に歯根吸収のリスクを減らすことも分かってきています。


矯正治療は最低限の力を加えることで歯が動いていく為、全く痛みや違和感がなく治療をすることは出来ませんが、少なくとも昔と比べてはるかに患者さんにとって快適に治療をすることが出来るようになりました。

矯正専門医としてのスキルももちろんですが、今回書きましたように材料の面からも日々進化しています。

矯正医院に行った際にどういった矯正材料を使っているか聞くというのも面白いかもしれませんね。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

2014年10月18日 土曜日

抜歯矯正と非抜歯矯正

歯を抜かずに矯正を受けたいという患者さんが多くいらっしゃいます。最近はこういった患者さんの要望から「100%非抜歯」「絶対抜きません」というコピーで宣伝されている歯科医院さん、矯正専門医院さんも増えてきています。

本来自然に歯は生えてきているわけですから、それを人工的に抜くというのは体への負担を考えると確かに不安を感じてしまいます。

しかし、患者さんによっては非抜歯でなく、抜歯にした方が歯列の安定につながる場合もあったりします。矯正の様々な学会で矯正専門医の中でたびたび議論になり、未だに結論が出ていない難しいテーマでもあったりします。


近年食が欧米化したことにより、顎の発達が進まず、歯の並ぶスペースが確保できていないという患者さんが増えてきています。子供のうちから顎の成長をサポートすればスペースを作り易かったりしますが、大人の矯正の場合歯列を広げられるには限界があります。見た目のみを並べて綺麗にすることが出来たとしても、歯根(歯茎内の歯の根っこ)に負担がかかり、歯根吸収(歯の根っこが溶けて細くなる、あるいは無くなる)のリスクや歯が前や外側に拡がることで歯槽骨の支持が弱くなり、歯肉退縮(歯ぐきが下に下がって根っこが露出すること)するリスクがでてきてしまう場合があります。そうなると一見非抜歯の矯正治療に成功したように見えても数年経つと元に戻る、あるいは最悪の場合歯が抜けてしまうこともあります。

だからといってむやみに抜歯してしまうのも問題です。「他の歯科医院で抜歯と言われました」とセカンドオピニオンとして、もも矯正歯科に来られる患者さんも多々いらっしゃいます。診断の結果非抜歯で治療が出来る場合も数え切れないほどあります。


ではどういった場合に非抜歯矯正が出来るのかと言うと、上にも書きましたが、スペースをキッチリと確保出来る場合です。もも矯正歯科で使っているデイモンシステムは、歯列を患者さんの筋肉のバランスの中で比較的広く歯列を並べていくことが出来る矯正治療法です。「デイモンシステムだから非抜歯」ということは決して言いきれませんし、患者さんによっては別のブラケットを選択した方が良い場合もあります。裏側矯正のように見えないで治療をしたいという要望に応える場合もあります。あくまで大切なのは患者さんごとに正確な診断をして、歯根など見えていない部分を考慮に入れて治療をすること、そして長く安定していくことを最優先に考えていくことだと思っています。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

2014年10月11日 土曜日

大人になっても矯正出来るか?

矯正をする時期というのは、子供の内の方が良いという話をよく聞きます。子供の内に矯正をすると、顎の成長を促しながらの治療が出来る為、抜歯の可能性を下げることが出来るというメリットはあります。

しかし、大人になってからでは手遅れかと言うとそういうわけでもありません。今回のコラムでは、大人でも十分に矯正が出来ますということをメッセージしておきたいと思います。


大人になっても矯正治療が出来ると言えるのは、歯が動く仕組みを考えるとわかってきます。

矯正治療は、ブラケットという歯に付けた矯正器具に金属のワイヤーを繋げて、ワイヤーの力を利用して治していきます。弱い持続的な力を歯に加えると、歯茎の中で骨の吸収と再生というものを繰り返し、移動していきます。

歯茎の中に埋まっている部分を歯根と言いますが、この歯根の周りには歯根膜という組織があり、これに力が加わると"破骨細胞(ハコツサイボウ)"という細胞が歯根を吸収していきます。同時に引っ張られた逆側には"骨芽細胞(コツガサイボウ)"という細胞が新しい骨を生み出します。



上の図で説明すると、右側に引っ張る力が加わると、歯根の右側が"吸収"されます。同時に歯根の左側は"再生"されて動いていきます。

つまり矯正はこの"吸収"と"再生"を繰り返して並んでいくという仕組みになっています。


今回のテーマであります、大人でも矯正治療は問題ないというのは、この"吸収"と"再生"が出来る限りは矯正治療をすることが出来ると考えられているからです。子供と比べて大人の方が代謝は落ちますが、歯槽骨の仕組みが残っていれば問題なく歯を動かすことが出来ます。
当院では、60、70代の患者さんもいらっしゃいます。皆さん、相談時には矯正出来ることに驚かれますが、歯の移動の仕組みに納得し、安心して治療をされています。

もうこの歳だから・・・、とお悩みの方も一度ご相談にいらして下さい。

投稿者 もも矯正歯科 | 記事URL

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